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声がどんどん近付いてくる。
助かるかもしれない。でも、もし彼らが悪者だったら…
期待と、少しの不安が入り混じる。
パタパタと足音が聞こえ、私を犯そうとしていた男達の手が止まった。男のそれが私の口内から引き抜かれ、金属音を鳴らしながらズボンをたくし上げている。
「ヤバイな。逃げるぞ」
両腕の拘束を解くこともせず、目隠ししたままの私を残して、男たちは裏口から逃げて行った。
助かった……
だけど、この姿を見られたら私が汚されたことを気付かれてしまう。
縛られた手を解こうと必死にもがいていると、複数の人間が入ってきた。
「…!?」
一瞬の沈黙の後、一人の男性が私に声をかけた。
「大丈夫ですか?」
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