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「トウガの所にいって、何をやるんじゃ?」 「んなもん。実戦だよ ……勝負に決まってるじゃねえか」 「ほんっと、 スオーはトウガの事が好きじゃなぁ」 「………………ああ。だろうな。気にはなってる」 「――――まさか。 こんな所にもトウガを好きな奴がおったとは!  我(われ)だってトウガのこと愛しておるのだぞ!」 「お前バカか?  ふざけたこと抜かすんじゃねぇよ。 オレが言ってるのはヤツの持つ実力の方だ。 …………アイツはオレとの勝負を 逃げ回ってるからな。 力があるくせして、いけ好かない態度で のらりくらりと躱(かわ)す。 だったらテメエをエサに 間宮のやる気を出させてやるのさ」 「なんでトウガのやる気と、 我(われ)が関わってくるのじゃ?」 「オレがきっかけで喧嘩した時に、 間宮が関わってきたことがあっただろ?」 「もちろん、ばっちり憶えているのじゃ」
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