Voice poem

幸せ

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失ってみて　初めて気付いたんだ

今まで当たり前過ぎて　知らなかったんだ

『声』を発して　言葉にできる

話せるという事の　幸せさを

私は現実に　数か月もの間

『声』を失って　身をもって知った

話せない事の　数々の不便さを

話せない事の　歯痒く辛い気持ちを

文字を綴って筆談で　相手とことばを交わす日々

時間はかかるし　正直面倒くさかった

周りで普通に　楽しそうに会話している人達が　

羨ましくて羨ましくて　仕方なかった

ある芸能人が　喉の病で一生『声』を失った

そのﾆｭｰｽは　他人事には思えなくて

胸がｽﾞｷﾝと傷んで　張り裂けそうになった

私は現在（いま）は　病が治って

元通りに『声』が　出せるようになったけれど

風邪などで　掠れ声になる度に

過去の悪夢が　今でも蘇る

『声』を出して　相手とやりとりできる

これは本当に　幸せな事なんだ

当たり前の　平凡に思える毎日は

実は本当に　幸せな事なんだ

『声』を出せる　その幸せさを

平凡な毎日を過ごせる　その幸せさを

私は毎日　噛み締めながら

今日も人生を一歩一歩　しっかりと歩んで行く

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