ささやき

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7日が経過した。今日で俺は退院する。 入院中、謎の声の猛攻は激しさを増していた。 一生、病院から退院できそうにないくらい、俺の心に話しかけてくる。 会話の内容と言うのが、あの女性の話ばかりである。 しかし、俺はその声を無視してこの病院から脱出することを考え、医者には妄想、幻聴が治ったと思われる事に成功したのだった。 病院から退院するとき、入院患者さん達との別れが淋しかった。 久しぶりに家に帰った。とたんに奴が現れた。 『よぉ退院出来てよかったなぁ。オレが静かにしてやってたから出てこれたんだぞ?感謝しろよな。』 〝けっ!何なんだよお前。〟 『まぁまぁ、仲良くしようぜ。上原 愛美さん...』 謎の声が口ごもった。なにやら愛美さんの話をしたいようだ。俺も今は話をしたい気分だ。 病院でこいつと彼女のことを話すとなんだか話したことが夢になってしまうような気がして話さなかったんだ。
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