謎の声

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俺は、女性と一緒に救急車に同乗した。5分くらいで救急車はやって来た。 偶然ちかくに病院があったからだ。病院に着くと、まず、女性の携帯電話をやむをえず取り出して、御両親に電話連絡をした。「大変です!娘さんが、今さっき交通事故に遭われまして、すぐに△△病院まで来て下さい!」 「本当なんですか?ねぇちょっと娘がっ!!!はいっ!△△病院ですね!!今すぐ向かいます!!」 俺のせいだ。俺があの謎の声の言うとおり、違う道を歩いたから...本来ならば、俺が、この女性が轢かれた場所で轢かれくたばっていたのだろう。しかし、俺の心に聞こえたあの声は一体なんだったのだろう。女性の家族だろうと思しき人達が血相を変えてこちらへ走ってくる。「娘は!?」 「この中です...」 「そうですか...あなたが第一発見者の...お名前を教えていただけませんか?」 「三善 真彦と申します。」 「みよし まさひこさんですか...本当にありがとうありがとう!!」 「いえいえ。当たり前のことをしたまでですよ。」 その時、心の中にまたあの声が聞こえた。 『本当の第一発見者は、お前じゃない。彼女を轢いたドライバーなんだよ!おっといけね。倫理的に今の発言はおかしかったかな?こんな思考じゃ、これから先、生きていけないな。どうするんだお前?』 と怒鳴っている。
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