謎の声

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「へ~そうなのかい?じゃあ、俺の初恋はいつだったか答えてみろよ。」 『幼児の時だろ?お前自身は、初恋は中学の時だと思っているが、実のところ初恋は保育園のときだったのさ。しかもお前の初恋の相手は、保育園の先生だ。よく思い出してみろ。』 「そうだよ。俺は保育所の友達よりも先生が好きだったよ。それがどうしたっていうんだ?」 『ほらな?お前のことを知ってるだろっていう証拠を見せたくてな』 「俺に、このことを思い出させてどうしようってんだ??」 『少しは自覚しろよ?お前は今も昔も少しも変わってないんだよ。そりゃ4、5歳の子どもが大人の女性に恋心を抱くなんて無謀すぎるよな。だってお前は親がいなけりゃ生きていけなかった。先生は人の子どもを勝手に家に持ち帰って育てることは出来ないからね。その当時のお前からすれば保育園の先生は保育園の先生だった。でも今は、お前は大人になって仕事もしてるから大人どうしの付き合いが出来るんじゃないのか?もちろん他の女性とだけどな?』 「君が言いたい事は良く分かるよ....はじめて同年代じゃない人で好きになった人ってことかな?」 『そうかも知れないなぁ~ってかさ。お前はしつこいぞ?いい加減忘れて新しい恋人でも探せよな?』 「普通に会話してるけど、お前一体何なんだ?気持ち悪いぞ?」 『お前、そんなこと言ってると一生、恋愛も結婚も出来ないぞ?それでもいいのか?嫌だろう?ならば...』 「はっはっはっはっはっ!!おもしろいね~実に。君に良い提案が有るんだけど聞いてくれるかい?いろいろ心の中のフォルダーを分けて区分すればいいんじゃないか?」
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