第1章

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自分は今生きているのか と黒板に書かれる ノートに模写する 「か」の後にクエスチョンマークを書く 最後の点を黒く濃く塗りつぶす 私の親指は私と言えて 私の髪の毛は私と言えるのか 今この世界は本当は長い夢の中でしかなくて この皆が笑ってる世界なんてなくて 目を覚ますと、私は塗りつぶした点よりも小さな歯になっているのかもしれない 私がここにいることなど誰も知らない 私が生きていたかなんて私さえも知らない
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