690人が本棚に入れています
本棚に追加
「今日はアイスクリームサービスなんだ。
何か気使ってもらってありがとうね、奈々ちゃん」
お礼を言われ、奈々は「えへへ」と照れた。
それにしても、良かったと奈々の心中は
安堵に包まれていた。由奈も智也も罪にはならない。
本人同士が相思相愛で付き合っているのなら、特に
問題もないという事だ。
それにたった二歳差の年の差の恋愛はありだ。
唯もその辺は詳しくは知らなかったらしい。
「大丈夫なんですね。じゃぁ、付き合ってても
問題ないんですね、あぁ、よかった」
唯もホッと胸を撫でおろした。しかし
智也の母は「そうね」と言いながら、複雑な心境の
ようだ。
これ以上は何も言わない方が良いだろうと、奈々は
察知し、それについてはもう、触れるのをやめた。
唯は自分が発した言葉に今になって、後悔しているらしい。
「あの、ごめんなさい。なんか告げ口しちゃったみたいで。
てっきり、大学生と高校生が付き合うなんてダメなんじゃ
ないかと思っていたもんで。私、まだまだ勉強不足でした」
最初のコメントを投稿しよう!