~1話~

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道を歩いた僕は、公園が目に入った。 錆び付いた赤い滑り台と軽い砂場があるくらいの古びた公園だ。 こんな公園に近付く幼児はいないのだろうか…… 平日の午前中ということもあってか人は誰もいない。 強く吹く風がこの場所だと更に冷たく感じる。 目的はないが、僕はこの公園に立ち寄ることにした。 懐かしくなった僕は滑り台の階段を登る。 大きくなった体でやっとのおもいで滑り台の 頂上に立った。 「パキッ!」 自宅から持ってきた缶コーヒーを開け 口に含んだ。 公園に立ち寄ったが、この後どこかへ行かなければならない等という予定はない。 結局は家に戻るだけだ。
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