キスする関係

13/13
前へ
/40ページ
次へ
いつもの帰り道、いつもの別れ際。 そっと私を抱き寄せた左腕に、安心感さえ覚えてしまう。 そして、いつもと同じ。 重なる唇。 「杏奈にそういう人ができた時は、すぐわかるか。」 「え?」 「そしたら、さすがにしないだろ?俺と。」 あぁ… 「杏奈はそういう奴、だよな?」 「…翼は?」 「俺?」 うん。と黙ったまま頷く。 「どうかな。わかんねー。」 そう言って、 右手で私の頬に触れると、少し深めのキスをした。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

234人が本棚に入れています
本棚に追加