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 電流はしばらくすると止みましたが、ニャニャフィは耳が長めでしっぽは丸い、まるでウサギのような姿に改造されてしまったのです。  満足そうに笑い声を立てる覆面たちの隙をつき、ニャニャフィは無理矢理拘束を解いて部屋の外に逃げ出しました。  どうやら改造によって、類稀な腕力を手にしたようです。  ニャニャフィは、迷路のような秘密結社のアジトを必死で逃げまわりました。  しかし追手もまた、かなりのスピードで迫ってきます。  とうとう四面楚歌になり、あわてて手短な部屋へ飛び込みました。 ―――ううう、もうダメ。きっと脳まで改造されてしまうんだよねー。。。  その時、部屋の奥で人の気配がしました。  暗がりから姿を現したのは、なんと、与実さんだったのです。 「ニャニャフィ、なのね? 無事なの?」 ―――え、与実さん? なんでこんなところにいるんだよねー? 「よかった。ここの通気口から外に出られるの」  与実さんは変わり果てたニャニャフィを片手に抱いて、するすると荒縄をのぼり通気口までたどりつきました。 「ここかー!」  追手が部屋に突入したとき、与実さんは通気口から外へ向かって進み始めていました。  そんなに長いこと中にいたわけではないはずなのに、ニャニャフィは外の空気がとても新鮮で懐かしく感じました。 「琴から連絡もらって探しにきたの。またちょっと変わっちゃってるから直してあげる」 ―――また与実さんに助けられてしまったよねー。今回はマジでダメかと思ったよねー。。。  再び与実さんの手によって猫のぬいぐるみに戻ったニャニャフィは、鈴ちゃんの元に帰っていきました。
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