序章【破滅と希望】

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 百八回の鐘の音が人間の煩悩を洗い流していく。この鐘の音の意味には諸説あるが、人間が煩悩の塊であることは揺るぎない。  この鐘の音が鳴り止む頃、新しい一年を祝うようにあちこちで盛大な花火が上がる。  十二の月、二十四節気、七十二候。この全ての数を足した数が百八だ。鐘の回数は一年間を表すとも言われている。  さて、こうして人類は再び新しい一年を迎えることが出来たわけだが、今年は私との闘いの一年になるだろう。  諸君らには、私からの挑戦状を受けてもらう。毎月の始めに問題を出していくので、それらを解いてもらうわけだ。  そして十二月。私が出題する最終問題を解けなかった場合、煩悩の多い諸君らには滅んでもらおうと思っている。  人類としてこの先も繁栄したければ、私に諸君らの頭脳を示したまえ。では、健闘を祈る。
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