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むかしむかし、とある王国に音楽家ががおりました。
音楽家は、世界中のありとあらゆる楽器を演奏することができました。
彼はその優れた技術で、楽器の良さを最大限に発揮させ、演奏することができました。
音楽家には、仲の良い楽器職人がおりました。
職人は音楽家のために楽器を製作していましたが、音楽家があまりにも素晴らしく楽器を演奏してくれるので、いつからか既存の楽器ではなく、オリジナルの楽器を製作するようになりました。
ある時は草を編み合わせた楽器をを作りだし、またある時は石をくりぬいて穴をたくさん開けて笛のような楽器を作りだしました。
音楽家は職人が作り出すそれらの楽器達をとても愛しており、自分の全力でそれを演奏してこなしてました。
草の楽器の奏でる音は、お日様と草の香りが漂って来るよう。
石の楽器はひんやりとして、その石が切り出された洞窟の静けさをあらわすかのように聞こえました。
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