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バスは毎朝超満員。
俺もギューギューに押しつぶされて、正直これが1番嫌だ。
そんな時、バスを降りようと彼女が降車口に向かったら、カバンが誰かの荷物とぶつかった。
その瞬間、とっさに俺は彼女のカバンから飛び降りる。
こんなに混んでいるんだから、踏まれたら痛いだろうなと思ったけれど、たぶん大丈夫だろう。
なぜなら、あいつがこちらを見ていたから。
案の定、あいつはすかさず俺を拾い上げた。そして、しばらく動かない。
おいおい、何してるんだよ。
彼女はバスを降りたんだぞ。
お前も早く降りないと、バスが発車しちゃうだろうが!
俺の声が聞こえたのか、あいつはギュッと俺、つまりはストラップを握りしめてバスを降りる。
そのまま彼女のそばまで走っていき、
「あの、これを落としませんでしたか?」と声をかけた。
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