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「バカか」
触れた指先からマックスの体温が伝わってくる。
微笑んだマックスの表情を見つめた。
ふいに、思い出した。
マックスの、キスの感触を。
時々ふとした時に思い出すのだ。
多分事故だった。マックスは薬でおかしくなっていた。
だが、レイフはその感覚をまるで昨日あったことのように、思い出す。マックスの、ほんのりと温かな吐息までもだ。何度も、何度も。
「あつあつだな」
マックスは笑っていた。レイフの気持ちなど気付くことも永遠に無いだろう。
その方がいい。
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