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隣のクラスの佐伯の彼氏の山岸は、残念だけど、イケメンで。
「……どんなあじ?」
「ん?前山の耳の裏の味w」
友達だと思ってた佐伯は、そんな薄っぺらい友情だった。そんな理由かよ。
「アタシもどんな味か知りたくなった。」
まだアタシのメガネをくわえた山岸は、アタシを見て意地悪そうに笑った。
「んじゃ、教えてやるよ。」
半ばヤケクソでしたキスのはずが、アタシは凄く興奮した。
「前山舌やわいな。」
「山岸タバコ吸ってる?」
「バレた!ふかしですw」
アタシにメガネをかけながら、山岸はまたキスをした。
「まだ佐伯と別れてないけど。」
「知ってるし。じゃないと意味ないし。」
「ふはっwとりあえず一緒に帰るべ。」
結局味はよくわからなかった。
だけどアタシはきっと、今まで知らなかったたくさんの味を、いくつも山岸と覚えるのだろう。
「なんかメガネ臭いんだけど。」
「ぶはっw」
end
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