アタシの味

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放課後。 昼間とは違い、帰宅や塾 部活に出払った教室は意外と静かで。 『帰りの会』から寝ていたアタシは、ガランとした教室を見渡した。 「なんだよ…起こしてよ…。」 とは言え、最近グループからハブられ気味のアタシ。これで決定打だな。うん、明日から一人。 「……………。」 誰も居なくなった空間は容赦なくアタシを冷やし、それはまるで卒業までの短く長い日々を占っているかのようだ。 「…………死ね。」 ムカつく。ムカつく。 アタシが何したってんだよみんな死ね! アタシの目頭を押し潰していたメガネを外し、もう一度机に伏せた。 ー――ガラッ
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