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12月3日。
今日も雪かきをしている夢を見ました。
いつも穏やかに降っている雪でしたが、今日は違いました。
ぐるぐると風が渦巻き、降り積もった平原の雪を吹き飛ばし、空から降る雪とぐちゃぐちゃに絡ませては、私に襲いかかってきました。
息が出来ません。
前が見えません。
耳が聞こえません。
とりあえず、首に巻いているマフラーで口を塞ぎます。
そうすると、少し息ができました。
どす黒い夜空に、雪がぐるぐるぐるぐる、怪物のようにも見えて、恐怖に落ちつぶされそうになり、思わず、目を閉じました。
気持ちを落ち着かせるために、深呼吸をします。
大丈夫、大丈夫。
腰のランタンが、ほんわりとあたたかい光を放ち、慰めているように感じました。
私は、スコップを再び握ります。
そうして、雪かきをして進みます。
容赦なく襲いかかってくる、雪と風が、私の頬にぶつかってきます。
痛さで目を閉じます。
ごうごうと鳴る怪物の鳴き声を伴った風が、また襲いかかってきます。
やっぱり、息が出来ない、苦しい。
進まなきゃ。それでも、進まなきゃ。
息が出来ない。目が見えない。耳が聞こえない。
それでも、進まなきゃいけないのです。
なぜ、何のために。
わからないけれど、そうしなければいけないのです。
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