彼らは何者なのか?

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あの世に行けない幽霊は教授にしてみれば 「誰にも関心を持ってもらえない檻の中の人」でしかなく、つまらないし、寂しいし、絶望的なもんだろう。と、云うのだ。 何も視えていないからこその感想だなぁ、とおもったけれど、その考え方には一理あるような気がして感心したのも確か。 「そういえば「耳神様」も見えるんだっけ? いいな~ぁ。どう?僕には憑いてるかい?」 「いえ、先生にはいませんよ。」 「それは残念。」 「残念なんですか?もしいたら小心者なのにプライドが高いってことになるんじゃないですか?」 「うん、でもみんなそんなもんでしょう? 「耳神様」って僕はチャンスの神様だとおもっているもの。」 「チャンス?」 「失敗しないように、道を踏み外さないための神様っていうことは、逆にいえばどうしようか迷っている時に間違った道には進ませてくれないってことだもの。 それってチャンスを掴まえさせてくれる神様じゃない」 「あぁ、なるほど…」 教授の考え方や物事の捉え方は常にポジティブで 俺の湿った感情をいつもカラリと除湿してくれた。 、
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