361人が本棚に入れています
本棚に追加
しかし実際に暮らしてみると、
単身者用の1LDKでは限界があった。
俺はリビングで眠り、
残り1部屋を妹に明け渡したのだが、
なぜか妹は常にリビングにいて、
勉強もリビングでする。
「…華子、お前さあ、もっと肌を隠せよ。
兄ちゃんだけだからって、気を抜くな」
「え~っ?だって暑いもん。
キャミブラとショーパンだけじゃダメ?
これ以上、何を着ろって言うのよ」
ほんとにもう、勘弁してくれ。
肩ひも1本でぶら下がった服で、
そんなに屈んだら胸が見えるじゃないか。
ショートパンツで胡坐をかくんじゃない、
下着が見えてるぞ?!
更にこの天然爆弾は、
俺がソファに座って新聞を読んでいると、
膝の上に乗ってきて、一緒にそれを読む。
「へえ。この事件、怖いねえ」
「う、ああ、そうだな」
お前の方が数万倍怖いよ。
なんで俺の膝に乗ってるんだよ?!
甘ったるいシャンプーの匂いがして、
長い髪がふわふわと頬をくすぐる。
柔らかい尻が俺の生殖機能を刺激し、
反応しようとするソレを必死で鎮めた。
くっそ、彼女を作ってやる。
それで発散してやる。
…そう決心したものの、
やはり華子以外の女には、ピンと来ない。
最初のコメントを投稿しよう!