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「私、祐也のことが好き!・・・家族とか、幼馴染とかじゃなくて。異性として好きなの!!ずっと前から好きだった・・・もう五年ぐらいになるかな。初めてこの想いに気付いてから。でも祐也全然気付いてくれないし、いっぱい・・・いっぱいアピールしたのに効果ないし、最近はもう脈無いのかな?って諦めはじめてたけど。祐也はずっと幼馴染感覚で近づいて来るし・・・さ、もう疲れたの・・・もう嫌なの!!自分の気持ち押し殺して、幼馴染でいるのに疲れたの!!」
一気に捲し立てられて祐也は立ち尽くす意外出来なかった。
なおも、彼女の話し話し続く。
「だからさ、これで最後。私は祐也のことが好き!大好き!!だけどこの気持ちが報われないなら、私と縁を切って。」
「なっ」
何をバカなことを!と続けようとしたが、彼女に遮れる。
「だって!!祐也の顔見るたびに辛くなるから、絶対自分が傷付くって分かってるから・・・私しつこい奴だって自分で分かるから。だからお願い、もし脈が無いなら私と縁を切って。その方が諦めつくから」
「・・・少しだけ時間をくれ、いきなりのことで、うまく頭が回らなくて」
しばしの静寂の後、祐也はこう言うのが精一杯だった。
「分かった、ごめんね私もいきなりで」
「いや」
言いながら、僅かに頭を左右に振る。
「どれくらい・・・かな?」
「 ・・・一週間。それまでに答え・・・出すから」
「うん、分かった。・・・期待しないで待ってる」
そう言って彼女は出来るだけの・・・笑顔と呼べないような笑顔作ったが、祐也はずっとうつ向いていることしか出来ず、その笑顔に気付くことはなかった。
じゃあ、私帰るね。と彼女は言い残し、走り去って行った。
祐也はその後もずっと立ち尽くしていた・・・
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