メガネに関するエピソード

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私は、どちらかと言うと、体育の授業は好きではなかった。 しかし、休んだことはなかった。 頑張って出ていた。 運動が得意な人に対して、どうしても羨ましい気持ちが拭えなかった。 あの頃、嫌々参加していた体育の授業だったが、今ふりかえると、楽しい時間だったことに気付く。 バスケットの試合で、全然ボールを取れなかった私が、あの「メガネ」事件の時の衝撃は心に響いた。 バスケットにあそこまで真剣になる姿を傍観していた私は今では平凡な主婦だ。 風の噂によると、彼女は現在まだ独身らしい。 いろんな人生があるものだ。 しかし、33年前の、あの緊迫した思春期真只中の中学時代には、もう戻れないのだ。
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