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あり得ない…
途中歩いたとは言え、俺は知る限りの最短で帰ってきた
そもそも、何故俺の家を知っている?
…まさか、ストーカーか?
だとしてもだ…
「なにしてるの…?」
「…キミがそこにいると家には入れないんだ」
「ごめんね…」
あら、素直でいい子…かどうかは知らんが
少女が扉の前から退けたのを確認し、鍵を鍵穴に差し込んで回す
ガチャンと音を立てて開いたのを確認すると、必要最低限だけ開けて中に入る
そしてそのまま扉を閉め…
「まって…」
閉まりきる直前に少女は隙間に指を差し込んだ
寸前だったため、少女の指を挟んでしまう
「あ、悪い…」
そんなことを余所に少女は挟んだ指を扉にかけ、無理矢理開けた
抵抗しようにも少女の方が力が強く、人一人が入れるほどの隙間を開け、家の中に入ってきた
「…何だ、警察沙汰にでもしたいのか?」
「けいさつ…?」
何だよいったいこいつは…
ふと、少女の白い肌を見て気づいたことがある
少女がうつ伏せで寝ていたところは日が照っていた
この日差しだ、地面も相当な熱を持っていたはずだ
だというのに、少女の肌は白いままで焼けた様子はない
…なぜかサイコロを振って何かの値を減らさなければならないような気がしてきた
「入ってもいい…?」
「もう入っているだろ」
「おじゃまします…」
「いいとは言ってないがな」
俺がリビングの方に向かうと、少女も後からついてきた
女の子が家にきた!なんて思える状況じゃない
確かに見た目はかわいいが、人の形をした何かだと思うと何だかな…
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