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「どこかないものか」
陰を探して公園の中を歩いて回る
公園の真ん中には小高い丘のようなものがあり、それに沿うようにコースは円になっている
東西南北の四方に入り口があり、ショートカットにも使われている
それなりの規模はあり、デートコースの一部に使われているとかなんとか…相手いないからよくわからないけど
外周面と丘の周りに木が植えてあり、外周面にはベンチが設置してあるため、休憩するにはいいところだ
「…お?」
と、ちょうど木陰にすっぽりと入っているベンチを見つけた
ちょうどいい、ここにしようか
俺はベンチの真ん中に座り、隣に弁当と茶の入った袋を置いた
フッと息を吐いて一息つく
さて食べようかと顔を上げ…?
「…なんだ?」
ちょうど正面の木の下に何かが落ちているのが見えた
目を凝らしてみてみると…人か?
腰まで伸びた薄い水色の髪
服装は無地の白いワンピースで、靴は履いていない
大きさは中学生に成り立てで、ちょっと小柄な少女のような…
「お、おいおい!大丈…!」
駆け寄るために腰を浮かせようとしたところで止めた
何となく…何となくではあるが、アレには関わってはいけないような気がした
俺は落ち着くために袋からペットボトルを取り出し、開封して茶を口に含む程度に飲んだ
ペットボトルに蓋をし、深くベンチに座って目を閉じた
…OK落ち着こう
触らぬ神に祟りなし、か…全く持ってその通りだ
ここは見なかったことにして、別の場所を探そう
だが、せめて救急車くらいは呼んでやるか
ここから離れた後でな
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