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「そして、熊吉が窓を背にして寝ようとした時に、首の後ろを、障子の穴から突っ込んだ簪で刺して殺した」
「ふむふむ……」
「犯人はそのまま逃走する。やがて江戸のからっ風が吹いた瞬間、簪を取り付けた竹が元に戻ろうとした時、前の竹に取り付けた琴柱が飛んで、竹は元に戻った――ということさ」
「やったー。事件、解決ー!」
「いや、まだだ。犯人がどの花魁なのか――だよ」
「そう言やぁ、きょう花魁行列があるはずだ」
「よし、そこで確認しよう」
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