この関係を保つのか、それとも #2

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 大河の言葉に、美羽はハッと顔を上げた。  透析患者には好ましくない食材は多々ある。 それらを避けての外食は難しい。 美羽には、大河に食事に誘われたものの、気を悪くさせないか、という不安があった。 しかし、大河はちゃんと理解してくれていた。 「大河、ありがと。おいしくいただきます」  顔の前で手を合わせ、ニコッと笑った美羽。 大河は眩しそうに目を細める。 「美羽」  名を呼び、何か話そうとした大河に美羽は、ん? と小首を傾げてみせた。 真っ直ぐで澄んだ瞳に魅入られ、大河は言いたい言葉を呑み込んでしまった。 肩を竦めてフッと笑うに留め、卓に並ぶ料理を手で指し、恭しく頭を下げる仕草をした。 「遠慮なく召し上がってください」  そんな大河に美羽は、 「はい、遠慮なく」 と明るく微笑んだ。  
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