この関係を保つのか、それとも #3

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 手を握り、指を絡める。微かに汗ばむ互いの肌を感じながら、美羽は忍の肩越しに窓から見える月を見た。 深夜の三日月は危うく浮かぶ。 不安定にも見えるその月に、美羽の不安が重なった。  兄の優しさは負い目だろうか? フッと美羽の脳裏に浮かんだ想いは、ゆらゆら揺れ続けている心の声。  この関係は、危ういの?  永遠に、こんな不安と闘うの?  矢継ぎ早に浮かんだ疑問は、最後の一つで尽きた。  この関係は、ずっと保てる?  美羽は、忍の胸に顔を埋め、身体に回した腕に力を込めた。 「もっと。もっとお兄さんを感じていたいの」  めちゃくちゃになるくらい――! 「美羽、少し休もう」  忍の優しいキスは、美羽の心を宵の闇に溶かしていった。 *
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