26人が本棚に入れています
本棚に追加
指が触れた部分が、敏感に反応していた。
抗う美羽を下にして、大河は床に倒れ込んだ。
それと同時に慣れた手付きでソファにあった大きなクッションを美羽の頭の下に挿しこんだ。
「だめ、大河っ、た……あぁっ」
シャツがまくり上げられ乳房の先を吸われ、美羽は震えた。
鼻先をくすぐる、大河の香りに気持ちがふわりと持っていかれそうになる。
一気に押し寄せた波の中に、ぐいと引きこまれる感覚だった。
だめ、このままじゃ。
「たいがっ、……待ってっ、ダメ……っ」
美羽は、自由になる手で大河の厚い肩を掴み、なんとか離そうと試みた。
本気で抗えば、きっと大河も止める。
そう思った。
しかし、美羽の脳裏にあの日の記憶が蘇る。
あの日の、続きがあったなら――?
大河の肩を掴んでいた手から、フッと力が抜けた。
最初のコメントを投稿しよう!