長い夜 #3

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 淡いオレンジ色のほのかに灯る照明が、眠る美羽の顔を優しく照らし出していた。 涙の跡が微かに残る頬に大河はそっと唇を寄せた。  大河の胸には、強引に、少々乱暴に押し切ってしまった後悔が、今さらのように込み上げてくる。  めちゃくちゃにしたくなるほどの愛おしさが、理性の箍を外れさせた。 腕の中で躍る肢体を幾度も抱きしめ、掴まえた。  しかし、大河はちゃんと知っていた。 自分の腕に抱かれながら、消えない影に縋る美羽の心を。  美羽の頬をそっと撫で、大河は小さく呟いた。 「俺、本当に美羽に惚れちまってるんだな……」  
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