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アナライザーという透析の機械が回り出す瞬間、ドクンという振動が身体に響く。
美羽は、目を閉じた。
今日は、目眩がする。
目を開けていると天井が歪み、回る。
美羽は、アナライザーが順調に動き出し、血液が循環を始めても仰向けのまま動かなかった。
穿針をしてくれた看護師が、今日は美羽の体調が思わしくない為、計器観察で傍にいた。
目を閉じたまま眉根を寄せて動かない美羽に、看護師は心配そうに話し掛ける。
「美羽ちゃん、大丈夫?
今日は本当に辛そうよ」
声を掛けられて、美羽は目を開けた。
「大丈夫です、今日はちょっと目眩がするけど」
目眩か……、と看護師は美羽の血圧を確認する。
「低いわね……」
小さく呟き、カルテに何か書き込んでいた。
「美羽ちゃんて、透析になった直接の原因は腎不全じゃなかったわね。
心臓の方だったわよね」
美羽は、はい、と小さく答えた。
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