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「循環器内科、最近行ってないでしょう」
看護師の問い掛けに、美羽は頷く。
透析になってから、持病を持つ心臓に変調を来すことが減り、検診等に行かなくなっていた。
「心機能、ちょっと心配な数値が出てるから、先生に伝えておくわね。
きっと紹介状出してくれるから一度しっかり診てもらってね」
ベテランの看護師はてきぱきと美羽の周りの計器を確認し、具合悪くなったら直ぐに言ってね、と立ち去った。
透析室には音が溢れているが、美羽の傍はアナライザーの音のみとなる。
美羽は、再び目を閉じた。
今朝は目を開けた時から、体調が優れなかった。
一年ほど前まで、毎朝目を覚ます瞬間、ああちゃんと生きてる、起きられる、そんな幸せを噛みしめていた。
しかしここ最近は当たり前に起きられる程体調が良かった。
こんなことは久しぶりだった。
肩が凝る。
頭が痛い。
吐き気もする。
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