真相は闇 #2

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 深夜の静寂に包まれた医局で、忍はパソコンを繰っていた。 美羽の容体が安定しているうちに、夕方気付いたパソコンの異変を少し調べることにしたのだ。  自分がいない間に操作された形跡の残るパソコン。 何に、何処にアクセスしたのか、という足跡さえ見つかれば良いのだが、と考えていた。  気になるものを見つけ、おや? と忍の手が止まった時だった。 「緒方先生」  聞き慣れた声が遠慮がちに忍を背後から呼んだ。 「どうした、斉藤。 病棟にいろ、と言っただろ」  パソコンの画面を見つめたまま言う忍に康太は、すみません、と言いつつも少し食い下がった。 「どうしても、先生に話しておきたいことがあって」 「話しておきたいこと?」  そこで初めて忍はパソコンから視線を切って、顔を上げ、康太を見た。
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