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あ、そういえば私、隣の部屋ってこと言ってない……。
「蜂谷と同じマンションで折原っていうとー、蜂谷の隣の部屋じゃない?」
「……え、知らなかった。そうなの?」
「……はい」
言うタイミングわからなくて、言いそびれてました、と続けると蜂谷さんは「知らなかった……」と驚いた表情をする。
「すみません、黙ってて……」
「えっ、いや、いやいや、大丈夫です、全然、気にしてませんから……」
たまに敬語に戻るこの会話もどうにかしい。
「あ、こっちこっち!」
皆川くんが手を振って叫んだので、振り返って視線の先へと目を凝らす。
するとそこには、
「あれ、和葉!?」
私の親友、梅田朝花こと、梅ちゃんがいた。
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