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「折原さんって、理学部なんだね」
「あ、うん」
「さっき課題の話ししている時に気付いたよ」
「……ああ、それで。蜂谷さんは経済学部だよね?」
「うん」
「…………」
「…………」
早口で話す蜂谷さんだが、なんだかすごく辿々しい。
本当に女の子に慣れてないようだ。
まあ、私も敬語を使わないようにしていたら名前の呼び方と合ってなくて変なふうになってるけれど……。
なんでこんなにも、男子と女子で差がすごいんだろう。話題が一つだからすぐ終わっちゃうのかな。というか、私の返答も素っ気なすぎだったか。
「……あー、えーっと、その」
髪の毛をくしゃりと掴んで、顔を赤らめながら明らかにテンパっている蜂谷さんの後ろに、皆川くんが肩を震わせて笑いを堪えているのが見えた。悪趣味な人だ……。
「……はぁー、なんでこーんなに差があるかなあ、蜂谷は。あ、ちなみに俺も経済学部だよー」
「そうなんですか」
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