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そこで裕ちゃんは気がつく。声も私たちは似ているんだけど、しゃべり方(?)が違うみたいだ。でも、これは裕ちゃんしか気づかない。
「あっ、姉ちゃんか。」といってキョロキョロ見渡し、私を見つけてこっちに来る。
(お父様の再婚後、あやめのお姉ちゃんなら俺のお姉ちゃんでもあるな。宜しく、小春姉ちゃん。といって裕ちゃんも姉ちゃんと呼ぶようになった。小春ちゃんはいまいちそうだけど。)
私はにっこり笑って、霧を出してあげる。目の前で潰れる恋人。
「ふぅん、裕ちゃんは恋人とお姉ちゃん間違えるんだね。」ペコペコ謝る恋人にプレッシャーを与えてあげる。ふん、貴方が間違えるからダメなんだからね。
「また間違えたの?懲りないわね。」茜ちゃんにペシペシと頭を叩かれながら説教されてる裕ちゃん。
「なら、お前も挑戦してみろ。」
裕ちゃんはお姉ちゃんと私を並べる。
「私が大親友を間違えると思ってるの?」笑いながら後ろを向く茜ちゃん。そうだよね。私たちは大親友だもんね。恋人より長い年月一緒にいるんだもん。
「さぁ、どっちだ?」
私たちはほどよく立ち位置を入れ換えられ、茜ちゃんの前にたつ。
「…。」じっと私たちを見る茜ちゃん。
「…。」ん?
「…。」額に汗?まさか?
「貴女があやめよね?」と言って…。
お姉ちゃんを指差した…。
茜ちゃんのばかぁ。
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