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芳しい香りが今年も夏を知らせる
「…ああッ」
甘ったるい匂いが鼻を抜ける中、自分の声も甘く響いた
押し寄せる快楽に溺れて、柔らかな敷布団の上で乱れる長い黒髪が現実に戻すかのように引っ張られる錯覚を起こす
それを今日もあともう少しと嫌がって目の前の情事に溺れていく
午後に行われる背徳的な快楽に何度沈めば止められるんだろう
「っ…あああッ」
一際大きな波が押し寄せて身体が仰け反る
目の前で汗を流し、私を目に映して同じように果てる男は端正な顔を歪ませて熱い吐息を吐き出した
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