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「えっ? なんで?」
別荘地ということもあり、この辺りの家は密集しているわけではない。
そして、ご多聞に漏れず我が家にも、駐車スペースはたっぷりある。
しかし、訝しがる私を前に、彼は更に苦笑を広げた。
「美沙ちゃんがプロポ―ズOKしてくれてからさ、
色々考えて、俺も何か変わろうかなって。
で、18からずっと乗ってきたバイクを卒業しようって決めたんだ」
だが私には、結婚とバイクとが全く結びつかない。
そして、それに戸惑う私を促すようにダイニングに入った彼は、
手にしてきた花束を「はい」と差し出した。
「あ、りがとう……」
なんだか今日の田村の言動は分からない事が多すぎて、
私の中の戸惑いは広がるばかり。
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