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会社に行きたくない。
瀧村くんと顔を合わせたくない。
しかもこんな泣き腫らした顔、絶対に見られたくない。
うだうだとベッドの中で悩んでるうちに始業時間になってた。
慌てて会社に電話をかけ、仮病を使って休みを取る。
今日は逃げられたけど、ずっと休むことはできない。
明日からどうしよう。
はぁーっ、床の上に落ちるほどの重たいため息をついたら、ピコンと携帯が通知音を立てた。
“風邪か?無理するなよ”
はぁぁぁーっ、落ちた先の床がミシミシ音を立てそうなほど、さっきよりもさらにさらに重いため息が出る。
……昨日の今日で、こんなメッセ送ってくる?
まだかさぶたさえできてない傷をさらにえぐられて、じくじくと痛み出す。
……もういっそのことさっさと会社辞めて、私の前から姿を消してくれないかな。
既読スルーしてたらまた通知音が鳴った。
画面を見るのも嫌で、電源を切ってそこらに放り投げる。
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