5  虹を超えて(続き)

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私は、駅舎を出ると、迷うことなく我が家とは反対方向へと足を向けた。 そして歩き始めて程なく、楽しそうな井戸端会議の声に交じって 子供たちの元気な声も聞こえてくる。 そう言えば、天気の良い日は 一日に二回、外での遊び時間があるって言ってたっけ。 そして、どうやらそのタイミングも合ったようだ。 私は、そんな小さな幸運に胸を弾ませ、少しばかり足を速めた。 彼は、いったいどんな顔で子供たちと遊ぶのだろう。 私と接する時の彼からは、子供と接する姿がいささか想像に遠く、 ちょっとワクワクしてくる。
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