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「さてと、そろそろ本題に入ろう。」
社長はコーヒーを一口飲んで机にカップを置いた。
反射的に青山は姿勢を正した。
「今日入ってきた依頼の話なんだがね…。えーと、どこ置いたっけ。ああ、そうだ、あそこにおいたんだっけ」
社長は立ち上がり、デスクの上にある束になった書類を持ってきた。
「依頼人は田中健人くんとその母親で、彼は高校生なんだがね…」
そう言って手元の書類をめくり、依頼人の情報が書かれたページを青山に示した。
高校生、と聞いて授業で出た課題の代行依頼かな、と青山は考えた。
「依頼人に問題はないんだがね…。少し、いや、かなり依頼内容がかわっているんだ。」
青山は眉をひそめた。
どこか社長は歯切れが悪かった。
「学校の授業を代わりに受けてほしい、との事だ。」
「え?」
青山は社長の言ってる意味が一瞬分からなかった。
「依頼人に成り代わって高校で勉強しろ、ということですか?」
「そういうことだ。依頼人の名前で出席し、授業をうけ、テストも解く。クラスメイトともつきあわなければいけないな。」
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