第一章

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「特に問題がなければ、というのはどういうことですか」 「そりゃ依頼人が満足したらということだろう。つまりね、周りの人にばれなければ、ということだろうね」 その言葉を聞いて、青山はいくつか疑問が浮かんだ。 周りにばれなければ、というがクラスメイト、さらには先生を騙し通せるはずがない。 入学式から入れ替わる、ということならまだ分かるが、1年間通った後入れ替わる、というのはいくらなんでも無謀に思う。 依頼人はどうしてばれないと思っているのか。 また社長はなぜこの話を青山に個別に話したのか。 この話をするということは、この依頼を断っていないのか。 他にもあったが、とりあえずこのことを社長に話した。 社長は青山の質問をコーヒーを飲みながら黙って聞いていた。
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