第一章

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「言っとくけど1再生0.1円なのは以前の話よ。」 突然会話に加わってきたのは、主の対面の席に座っていた佐々木麻衣だった。 「そうなのか?」山田は驚いた様子で佐々木の方を見た。 「0.025~0.5円程らしいわよ。」 「というかそもそもそのお金って誰が払うの?」青山は疑問に思ったことを聞いた。 「それは広告を出している会社よ。動画に広告を表示したりして視聴者がクリックすることで報酬が発生する仕組み。他にもパターンがあるっぽいけど。」 「まじかぁ。それでも数分間の動画をあげるだけでお金もらえるんだったらこうやって働いてるのも馬鹿らしくなるな。」山田は腕を組み、神妙な顔つきになる。 「だったらやめたら?あんたがいなくなるとここも静かになって仕事がはかどるわ。」佐々木がやれやれという表情でため息をついた。
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