別れと出会い

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楽しいときほどあっという間に過ぎてしまうと言うけれど 本当にその通りだった。 一週間も一カ月もいつの間にか過ぎ去って 一年というサイクルも驚くほど早く回転していた。 季節を迎えるごとに 私たちは『家族』に近づき 歳を重ねるごとに その関係は深まっていった。 息子しかいなかった夫妻は 私たちを娘のように扱ってくれた。 ご主人は私が二十歳を超えても 夜の外出には口うるさく門限を決めていた。 普通なら鬱陶しく思うところだけれど 心配されたことなどない私は 「わかってるって」と素っ気なく返事をしながら 涙が出そうなくらい …うれしかった。
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