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妹も中学を卒業し、高校でさえもいつの間にか卒業していた。
妹には私しかいない……
母と離別した後、その想いは日に日に強くなっていた。
妹とは異父姉妹なので、妹と私の繋がりは大嫌いな母の血だけ。
けれど、たとえ汚れた血だとしても
私は妹の唯一の肉親。
それなりの責任があるような気がしていた。
それに……
自分が夫妻に優しくされると
自分もしてあげなければとならないと思った。
けれど、そんな私に夫妻は一層優しかった。
「肩の力を抜きなさい」って
奥さんの分厚い手のひらで背中を撫でられた時には
私はぽろぽろと泣き、
しばらく涙を止めることができなかった。
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