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菜々美も私と同じ就職の道を進んだ。
菜々美は杉本家の離を出て、同じ夢を目指す友人と同居生活を始めながら見習いとして美容室に勤め出した。
本当は美容師になりたいという菜々美を専門学校へ行かせてやりたいと思ったけれど、
当然、私の稼ぎだけでは難しかった。
菜々美の出発の日、杉本夫妻も含めてみんなで彼女を見送った。
そのことがまるで昨日のことのようなのに、
あれからもう……
六年という年月が経っていた。
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