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私の家庭環境は誰が聞いても普通ではない。
私に親はいないけど、法律的に親と呼べる人物は存在した。
母子家庭で妹が一人。
妹は2つ下で異父姉妹。
二人とも父親が違うのだ。
私も妹も父親の顔も名前も知らない。
知らなくてよかった。
知りたくもない。
皮肉にも、私たちはお互いに父親似なのだろう。
母に似ていないので私たちを姉妹だと気付く人はほとんどいない。
そんな母には既婚歴がない。
自分が結婚に向いていないことをわかっていたことだけがせめてもの救いだ。
母に関わると誰もが不幸になるのだから。
それに気づいた私たち姉妹は
私が高一、妹が中二の時に母を解放した。
「もう……帰って来なくていいから」
私はこの時、心の中で
「いってらっしゃい」と「さよなら」を同時に唱えた。
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