足りない酸素

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翌日は日曜で、私たちは遠慮なく昼近くまで眠っていた。 先に起きた私がベッドから出て伸びをすると、彼もベッドの中ではみ出しそうになりながら同じ仕草をした。 「もうお昼だね。お昼……チャーハンでいい?」 私が冷蔵庫の中身を思い出しながら言うと、彼が上半身を起こした。 「なあ、カコ。たまには外で食べねーか?」 冷蔵庫に向かおうとして立ち上がった身体がピタリと止まる。 私が振り返ると、彼は何かが吹っ切れたのか、あどけない少年のような顔で微笑んだ。 「たまにはデート」 私の頬が年甲斐もなく赤らむ。 歳に関係なく、私はこういう感覚を味わったことが今までになかったのだ。
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