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自分の娘にそんな言葉を浴びせられた母親はいったいどんな気持ちになるのだろうか。
当時、私はとうとう家に戻らなかった母親に対し、母が私の言葉をこれ幸いにと、家を出て行ったものだと思っていた。
しかし、もしかすると、
私の言葉は今まで男の部屋から平気な顔をして帰宅していた母親でさも、家に足を向けることができなくなるほどの威力を持っていたのかもしれない。
もしもあの時、私があんな言葉を投げつけなければ、あんな母親でもいつか変わることができたかもしれない。
私は自分自身が杉本夫妻のような人に出会い、それまでの自分をかえりみることができるようになったことを思うと、今更そんな風に考えてしまうのだ。
大嫌いなはずなのに。
軽蔑さえもしているはずなのに。
「決別したと思ってたのに、結局いつまでたってもできないの。親子って……そういうものなのかもね」
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