あとがき

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いやー久しぶりに書いたよこのシリーズ。 『図画百鬼夜行異聞 山姥』、いかがでしたでしょうか。 真っ黒だね。 真っ黒佐久彦だね! というわけで作品解説。 そもそも、このお話はこれまでの作品と趣を別にしたものです。 というのも、登場人物の全員に姓名が与えられています。 さらに、今までの短編で出てきたキャラクターのその後も描かれています。 木霊afterと山童afterの位置づけにこの作品は来ています。 そして、この四人は今後も短編の中で出てくる、かもしれない四人となっています。 そういう意味では小学生四人組シリーズのプロローグ的な意味合いもあるのです。 この四人組、舞台は同じでも、目指す場所は全員が違います。彼らはどんな物語を紡ぐのでしょうか。 舞台としている香坂学園は、以前少し話したこの短編集の本編にあたる物語(未執筆)の舞台ともなっています。ここの高等部に、その本編の主人公が在籍しています。こちらもそのうちどこかで出番を与えられればと思っています。 さて、山姥についてですが、これまた、天狗と同様、わけのわからない妖怪となっています。そもそも、山姥やら山女やら鬼婆やらがいるのですが、鬼婆は人、山姥や山女は人外と分けることができる気がします。人の身で鬼のような所業をしてしまった人を『鬼婆』と呼び、その鬼婆が山に入れば『山姥』になったのではないかと。山姥と山女の違いは、姥と女の違いで分かるように狭義か広義かの違いだと思います。ただ不思議なことに山少女はいないんですよね。 まあ、山や自然というものはとかく、人を発狂させるものがあるのだと思います。 以下にちょっと怖い話を紹介してあとがきの締めといたします。 都市伝説や怖い話で検索すると出てくるのですが、『アガリビト』という話はまさしく、今回の話の参考になったものです。 また、『ヤマノケ』というのもあり、これもまた有名な話となっています。これは、執筆後に知ったのですが、今回のオチと併せて考えると辻褄が合うような合わないような、そんなお話です。 ぜひ、読んでみてください。
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