3人が本棚に入れています
本棚に追加
「………ねえ、リョウくん。さっきの話だけどさ」
姫宮みほり。香坂学園初等部三年一組所属。
「………あんだよ。クソまじめいいんちょ」
相浦亮。香坂学園初等部三年一組所属。
「ねーねねねー。小耳に挟んだんだけど、面白い話してなかったー?」
夢路葉月。香坂学園初等部三年一組所属。
「は、はーちゃん。そんな突然聞いたらダメじゃないかな?」
倉木茂。香坂学園初等部三年一組所属。
「あん? なんだよ、お前ら」
「いっやー、あたしもね。二人の愛の語らいを邪魔するつもりは無いんだけどね? 聞こえてきた内容が内容だったもんでさー」
「あ、あい!?」
「は、はーちゃん。そんな直接的な言い方しちゃダメだよぅ」
リョウの眼光をハヅキが交わし、ハヅキの物言いに目を回したミホリを気遣ってシゲルが取りなす。
しかし、ハヅキはそんな事はお構いなしと言葉を続けた。
「ね。さっき、ラヴくん、山姥とか言ってなかった? 言ってたよね?」
「夢路。今すぐその恥ずかしい呼び方を直せ」
「え、やだ。ところで山姥って何?」
「ちっ。あ? んー? 山に住んでる鬼婆?」
「山姥。『やまうば』とも『やまんば』とも読めるね。山女とかもその一種だよ。山に住んでる女性型の妖怪だよ」
リョウのぼんやりとした説明をシゲルが引き継いで補足する。
「はれま。茂くん、詳しーねー」
ハヅキが目を丸くして感心するのに対して、シゲルは恥ずかしそうに「これ以上はわからないよ」と頭をかいた。
最初のコメントを投稿しよう!